生活環境対策

建築医学の視点から

◇住環境が脳に与える影響と治療的環境つくり
◇日本建築医学協会

・環境と生体との相互作用を解き明かし、心身が癒される場とする治療体系の構築と啓蒙目的に2006.11月設立される。建築医学を駆使した住宅やビルが建築されることで『一人一人の脳が活性化し、創造性が高まり、生きることの意義や目的を見出していくことに繋がっていく』と考えられている
・生活習慣病と住まいの環境は密接な関係にあることが最近わかってきた。住環境や職場環境から影響をうける様々な環境ストレスが大きな原因となっている。住人や社員を病気になりにくくする住環境・職場環境を作ることが病気の予防にもつながる。

◇建築医学は
 1) 生命場に影響を与えるものすべて考慮する

 地勢 位置 環境 間取り インテリア 家具 形 素材 生活の動線 家具の配置などすべて

 2) 人やそこの場に影響を与えるもの 色彩・形態・素材

脳と環境

◇前頭葉の働き
 ・脳の中でもっとも発達している。老化により最も早く機能低下する
 ・思考、創造性を司る最高中枢。人間らしさを演出してくれる
 ・心がいい場にいれば脳は活性される

集中力(見つける・聞き取る力・注意を持続させる力)
計画力(先のことを見通す力)
想像力(工夫して作り出す力)
共感力(人を愛する力)
社会規範力(善悪を判断する力)
ワーキングメモリ(作業や勉強をするとき、一時的に必要なことを覚えておく力、意思決定力)
元気・意欲
抑制系の機能

※環境化学物質が脳の働きをおかしくする。脳の働きが乱れると、時として人格さえも変わってしまう。
 →「あなた」が「あなた」でなくなる

i )ドーパミン
 快楽を得るために人間を駆り立てる働き
 人間ほど脳でドーパミンを活用している生き物はない

ii )セロトニン

 「満足」「幸福感」「癒され感」を感じた時に出る。欲求を満たされたとき、特に触られたときに適量みたされる
 セロトニン増 → 好奇心 陽気 社交的
 セロトニン不足
  → 食欲性欲増 衝動的・攻撃的となる 気分低下しうつになる
    不安・パニックの引き金 母性愛の欠如
 扁桃体を活性化するかかわり方
  ・魚(DHA)バナナを食べる
  ・太陽にあたる(外へ出る)
  ・5分以上の運動
    ※上記の3つが整ったら人が癒す番
 セロトニン5
  1) みつめる
  2) 微笑む
  3) 話しかける
  4) 触る
  5) ほめる

iii )ノルアドレナリン
 「恐怖感」「不安感」「緊張感」を感じるときにでる。
 脳を覚醒させ、動物的に振舞わせる物質。怒りのホルモン

◇前頭葉を活性化するかかわり方(環境対話のポイントから)

・考えさせる(イメージさせる・工夫させる)
・見通しを持たせる(推測させる)
・希望をもたせる
・複雑なことをさせる(できるだけ便利なものは使わない)
・複雑な人間関係におく
・家の外と内の区別(見られている自分を意識する)
・待たせる・我慢させる
・楽しませる・夢中にさせる
・表現させる・運動させる
・緊張感を与える
・刺激をコントロールする(気づかせたい刺激は強調)

◇前頭葉を育てる6つのポイント

 楽しむ 待たせる・我慢させる 見通しをたてさせる 工夫をさせる 読書 どきどきさせる

◇前頭葉がまともに機能していれば、人を殺したらどうなるかわかる
 「犯罪も病気である、貧困も病気である」
  →犯罪を犯すような脳を育てる住まいがある
 「いい場」にいれば、セロトニンが活性化し家の中も家族関係も整う
   例)犯罪少年の家の間取り 玄関のならびにまず回りがすべてある
 住まい、職場 毎日同じ環境、動線が生活習慣を作る
  →いい人間関係を育むことと、いい人間関係を育める場を作ることが大切

◇「場」を意識する
  部屋を片付ける→気持ちよくなる→成功体験
  内面の気の流れよくなる
  外から見える部分を片付けることで内側の病気も整理される

 ・色彩と環境
 ・香りと環境 前頭葉を一番早く活性化させ、前向きにさせる



キーパンチャー実験 : 香りとミス率
レモン系 :46%
ジャスミン系 : 67%
⇒柑橘系の香りには鎮静作用 集中力アップ
ラベンダー系 : 79%
環境は脳そのもののスイッチ

・前頭葉圧迫型の住環境
  周囲が囲まれ袋小路の土地に建つ住宅 創造性に乏しい、脳は早く老化
・延髄に刺激を与える
  朝日や夕日が見える、色彩が豊かなインテリア
  視覚刺激が多い、調光のついた照明
  延髄を高めると物を見た瞬間により多くの情報を記憶できる
  蛍光灯は延髄の働きを低下させる
・橋脳に刺激を与える
  視野を広げ捉らえること
  素材感のある住居 におい 触る
・中脳に刺激を与える
  脳の神経回路を活性化
  廊下に秩序よく絵が流れるように掛かっている
  床のフローリングが斜め張り
  壁を照らす照明がランダムにある
  動線は単調でなく住居内を移動するのが刺激的
  住居の中に少しの段差がある
  室内を目が順に動きを追っていくような色彩やインテリア
・大脳皮質の刺激
  磁場の影響をうける、脳の情報が混乱
  デザイン性の高い住居に住む
  知的刺激の書斎をもつと進化する
  気持ちのいいお風呂に入ってイメージを描く
  瞑想をする
  心と脳にいつもよい刺激を与える
  朝起きて一日のスケジュールを見てイメージし、家を出るとき雄大な物や
   自然のもの、ペットをみて出発する

◇心と体と環境のつながり

1) 病は家から
2) 免疫力は愛によって支えられている
3) 孤独は人間の老化を加速させる
4) 肝臓が悪くなると廊下がすすみ、精神が不安定になる
5) 肝臓が元気になれば、前向きな人生が生きられる
6) 心臓病に罹りやすい人は3つの性格を持っている
7) 部屋が狭いのに家具や物が多すぎると自律神経失調症になる
8) 室内や外壁の色が性格に影響する
9) 個性的な住居が病気からの回復能力をたかめる
10) 攻撃的性格はがんに弱い
11) ストレスに弱い人は右脳が活動していない
12) 心と腹を温める環境作りがイライラやストレスを抑える
13) リゾート感覚の住環境が、あなたを病気にさせない
14) 感動するとき、遺伝子は悪い方向へは働かない

◇建築医学ポイント

1) 未来を見通す玄関
2) 活力を生む寝室
3) くつろぎをもたらすリビング
4) 家族を健康にするキッチン
5) 会話が弾むダイニング
6) 不安や心配を消し去るトイレ
7) 疲れを洗い流すバスルーム
8) 活動力が高まる廊下
9) 行動力が強まる階段
10) 性格を調整する壁

うつのための生活環境対策

◇危ないインテリアのチェック項目
 ・食卓テーブルの形が四角い
 ・テーブルにランチョンマットをしかずに食事をしている
 ・家のあかりが、全体的に暗い感じがする
 ・天井が高いので、電球を取り替えるのが大変だ
 ・時々、家の証明光がめに入ってくるのが気になる
 ・台所が汚れていて、洗う食器をついためてしまう
 ・メインの家電製品が、使いにくい場所にある
 ・収納は大きいが、どこに何が入っているかいつも迷う
 ・生活時間を決めていないため、起床時間がばらばらに
 ・居間のソファーが対面式になっている
 ・居間に家族が集まることが無く、個室で過ごしてしまう
 ・子供部屋が広く、テレビやパソコンなどを置いている
 ・夫婦同室だが、ベッドの距離が70センチ以上空いている
 ・ベッドが体に合っていないため、睡眠が浅い
 ・トイレ空間が狭く、便器の真上に照明器具がついている
 ・浴室の窓が二重サッシではない
 ・最近、運動しておらず、身体も動かしていない

 5個以上あてはまるひとは今すぐ改善
  1) うつ気分を和らげる丸テーブル 対面式テーブルは会議や面接向き
  2) 「香り」も大切な薬になる
  3) 光と音楽

光はセロトニンの分泌に影響 生命に力を与えてくれる
玄関のあかりについて
蛍光灯 うつ 電球色
    仕事 昼白色か昼光色
青色の光 痛みを伴う治療によく効く(リウマチなど)
     血圧を下げ、不眠、緊張、不安を和らげる
赤い光 偏頭痛をとめる
    囚人にはピンク(筋力減少 苛立ちを沈める) 運動選手には赤
音は心を癒す「言葉」 セロトニンなど活動する最も有効な手段
自然の音楽 ストレスホルモンの一種 コルチゾールを減少させ、成人病の予防

 4) 心の中まで映し出す、整理と収納

・うつ退治は身体を動かすことから 家事から入る 洗濯 アイロン 食器洗い
・うつのサインは台所の汚れでわかる 自己治癒方法 台所 5感が集中
・収納を整理 運動になる 探し物がすぐに見つかり、取り出せる→生活の自信に
・収納の大切さは、どれだけたくさんの物を、毎日の生活のなかでフル回転で使いこなせるか。また使いやすいかできまる。物が活用されずにたまっているのは物置

 5) 快適睡眠と生活動線

・「カーテン」の色と素材
・「シーツ・布団」はカラフルで、柔らかい素材を
・「照明」は明るく、手に届く位置にスイッチ
・「遮音」対策
・「鏡」と「クロゼット」
・「枕」
・「マットレス」は体にあったものを

 6) トイレと浴室


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