名古屋精神科学術講演会開催(07.12.12)
2007年12月8日(土)、ホテルキャッスルプラザ3階「孔雀の間」において、名古屋精神科学術講演会が開催されました。
特別講演には、横浜市総合リハビリテーションセンター発達精神科・本田秀夫先生をお招きして講演していただきました。私が座長を務めさせていただきました。
本田先生には国立精神神経センター武蔵病院勤務時代にご指導いただき、私が研修医時代に忙しい仕事とプレッシャーで押し潰されそうになっているとき、本田先生が色々と相談にのってくださり、何とか厳しい研修医時代を乗り切ることができた恩師でもあります。現在は発達障害の専門医として幅広くご活躍されています。
[ 本田秀夫先生御略歴 ]
1988年東京大学医学部卒業
88年から90年 東京医学付属病院研修医
90年から91年 国立精神神経センター武蔵病院
91年から現職
[ 発達障害とは何か? ]
どのように診断するのか、統合失調症や人格障害と誤診しないためのポイント、治療について等非常にわかりやすく症例を提示されながら説明されました。
50名ほどの参加者は愛知県のみならず、岐阜県、三重県からも多くの医師が参加されました。感想も「はじめて発達障害がどういうものであるのかよくわかった」「今まで誤解していた点が多かった」といった感想が多く聞かれました。
リタリン(塩酸メチルフェニデート)の問題も含め、精神科医が発達障害にもっと興味を示し勉強していかなければならないと思いました。
本田秀夫先生、本当にありがとうございました。


名古屋Psycho Social Rehabilitation研究会にて講演(07.03.31)
[ 統合失調症の疫学 ]
⇒ 多くは不全寛解・再発型になる
[ 精神障害者退院促進支援事業 ]
精神科病院病床数2011年までに5万床削減する
⇒ 医師も看護師もPSWも外来治療へ
[ 法制度について ]
⇒ 3障害共通の障害者自立支援法
平成18年10月より全面施行
[ 精神科クリニックの現状 ]
愛知県で年間7〜8のクリニック新規開設
名古屋市は地下鉄沿線飽和状態
⇒ しかし、うつ病患者さんでどこも外来大忙し
診療所で統合失調症を診る時代になるか?
デイケアで、うつ病診る時代になるか?
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[ デイケアの普及 ]
⇒ 延べ外来者数に占めるデイケア利用者数割合は21.5%
[ デイケアの今後 ]
精神科病床数減少に役立っている事を証明しなければならない
デイケア離脱困難群が利用者の20%ちかくに
外来のみでは治療困難な疾患への対応
⇒ うつ病、不安障害、摂食障害、人格障害
アルコール症へのデイケアの必要性
[ デイケアでしなければならない事 ]
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本人・家族に「どんな生活がしたいのか」「何ができるか」「親亡き後は」の評価と目標設定
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・病識不足ゆえに就労できない
⇒ 集団で体験とトライアンドエラーでの気づき
・病識はあるが就労できない
⇒ 医療と生活支援と一緒に就労
スタッフチームでスタッフが就労現場に入る
・ACTで重度の人、デイケアで軽症の人
⇒ 重度の人は医療と生活の援助が同時に必要
[ 心理社会的リハビリテーション ]
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個々の症例のニーズや環境に考慮した治療実践として、生物学的諸研究の成果と統合失調症を持つ人間をつなぎ、社会的転帰を導くためのもの。
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⇒「薬の知識」「生活支援・就労支援への意欲」「家族心理教育への意欲」を
持ち合わせた医師でないと始められない。
⇒心理社会的リハビリテーションは他の治療と結びつける
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[ 成年後見制度の普及から見える認識の甘さ ]
⇒ 成年後見制度が精神障害者のために生かされていない。なぜか?
⇒ 本人が能力無くなったら本人の利益のために使う制度なのに、
実際には家族が必要としないから使わない。
家族のための制度になってしまっている。
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精神障害者の地域生活をサポートするシステムを作りませんか?
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リスパダール発売10周年記念講演会
『統合失調症治療の変遷 −外来治療のこれから−』(06.10.19)
〔社会を治す〕
■上医は国を医し、中医は人を医し、下医は病を医すという。
中国、春秋時代の八国の国別の歴史を記した書「国語」
しかし、我々は政治家でもなく官僚でもない
〔科学の進歩〕
1)薬
2)分子(遺伝子)から読み解く病気の理解
3)画像
■科学者は問題を掘り下げ細かい領域を探索し評価される
■医師は、病をとおして人を診て社会を見る(あまり評価されない)
〔在宅治療中心へ(医療経済の問題により)〕
■入院治療は急性期の数週間のみで
■外来で主に統合失調症の治療が出来る時代
■デイケア、ナイトケアがあればたくさんの職員を雇用できる、患者さんの居場所が出来る
■地域生活支援センターがあれば、単身生活者のサポートや医療以外でも相談にのれる
■援護寮があれば入院が必要な人や長期入院していた人や親元からなかなか離れられなかった人が一人暮らしの練習が出来る
■デイケア、ナイトケア
就労支援プログラム、SST、単身生活者への食事提供(食事療法プログラム)、ドラゴン賞、当事者も参加できる家族会
■地域生活支援センター
相談業務、単身生活のサポート、訪問看護
■援護寮 一人暮らしの練習
■グループホーム 6人での共同生活
■NPO法人 営利目的の障害者就労施設ケーキ屋“寸心”
■有限会社VERITAS
■スタッフに当事者を採用
〔精神科医が患者さんの社会復帰に時間を割いていない〕
精神障害者を対象とした地域生活支援センター
■名東区、千種区 ; NPO法人む〜ぶ・かみさと
■守山区、東区 ; 医療法人八誠会
■北区、西区 ; 北医療生協
■中村区、中川区 ; 社会福祉法人親愛の里
■天白区、瑞穂区 ; 医療法人資生会
■熱田区、港区 ; 社会福祉法人親愛の里
■南区、緑区 ; NPO法人TOBEC
■中区、昭和区 ; 医療法人福智会
〔統合失調症の薬物治療の進歩によりベクトルが変わった〕

■良い薬を生かすのは環境調整がポイント
⇒社会へ出る練習をして、社会へ出して、初めて良い薬の本当の価値がわかる
■外来で、精神科リハビリテーションをする“空気”をつくろう
■精神障害者が住みやすい社会をつくろう
⇒精神科医として上医になろう