エビリファイの外来クリニックでの

使用経験から考えた事

福智クリニック  福智寿彦  2007618

 

 

◆何が賦活されるか?

行動力

    就労

    一人暮らし

    運動(ダイエット)

 

思考力

    人間関係での悩み(友人、異性)

    被害妄想の理由付け

    将来への不安(現実感)

 

◆不安、恐怖が賦活されるか?

・漠然とした不安、恐怖の出現

 

幻覚、妄想は?

・幻覚妄想の軽減に効果

・幻覚妄想が悪化する例もある

 

そのほかの特徴

・拒薬

・大量服薬(病識が出てきたため、賦活効果への過大な期待)

・患者さんが薬を選ぶ

・副作用(肥満、無月経、眠気)少ない

 

 

◆心理社会的リハビリテーションでは

個々の症例のニーズや環境に考慮した治療実践として、生物学的諸研究の成果と

統合失調症を持つ人間をつなぎ、社会的転帰を導くためのもの。

しかし、対象や介入技術の均質性、治療効果の再現性を実証的研究にするのが困難。

 

心理社会的治療とは?

  日本=個人精神療法、レクレーション療法、SST、心理家族教育、職リハ、生活 

       支援プログラム、居住サービスプログラム

  アメリカ=Patient Outcome Research Team(PORT)の報告

   Family Intervention(家族介入)

Supported Employment

Assertive Community Treatment (ACT)

Skills training

Cognitive Behaviorally Oriented Psychotherapy

Token Economy Intervention(金の使い方練習)

 

認知機能との関係

⇒ 認知機能の改善が重要

 

つまりは、薬の知識、生活支援・就労支援への意欲、家族心理教育への意欲、を持ち合わせた医師でないと始められない。

 

心理社会的リハビリテーションは他の治療と結びつける

 

Hogarty」

 薬物療法、SST、家族介入の組み合わせで統合失調症の再発率が2年後25%であったのに、薬物療法のみの群は62%の再発率。

 

◆精神障害者退院促進支援事業

国は平成16年9月に「精神保健福祉医療改革ビジョン」を示し、今後10年間で約34万人の入院患者のうち受け入れ条件が整えば退院可能な者約7万人を解消するとしている。こうしたビ

ジョンを背景に障害者自立支援法が成立。

法第78条地域生活支援事業のうち、退院促進支援事業は、県事業として必須事業とされた。愛知県における受け入れ条件が整えば退院可能な患者数は平成18年8月調査では、1000名

である。(国の推計では約3000人) 

 

精神科病院病床数2011年までに5万床削減する 

⇒医師も看護師もPSWも外来治療へ

 

◆愛知県の精神障害者退院促進事業について

(平成19年6月5日愛知県健康福祉部)

やすらぎ (守山区)

生活支援センター山中 (岡崎市)

障害者総合支援センター (大府市)

 

各法人に年間500万円ほどの委託費

年間20人を精神科病院から退院させる

対象者は、実施主体、市町村、精神病院医師、福祉サービス事業者等で構成する協議会を設置して客観的な視点に立って選定を行う事

 

◆変わるものが生き残る

ダーウィンの進化論

「強いもの、大きいものが生き残る」ではなく、「弱いもの小さいものが滅びる」のでもなく、 「変化するものが生き残る」

 

精神医療が大きく変わりつつあるこの時

   まず、現在の大きく変わる環境を直視しよう!

      勝ち組になる事よりも「生き残る事を考えよう」

 

 精神障害者の地域生活をサポートするシステムを作ろう

          ↓

 名古屋サイコソーシャルリハビリテーション研究会を福智クリニックにて開催中

 

◆まとめ

エビリファイは、幻覚・妄想にも効果があり、社会性を上げる効果が強い

副作用は従来の薬と違う

心理社会的リハビリテーションと組み合わせてはじめて効果が出る薬

病院も診療所も医師自身も社会の動きについて変わらないと生き残れない

⇒エビリファイを使ってみよう