精神科デイ・ケアでてんかんの治療?

 精神科でてんかん治療?と疑問に思われる方が多いのではないでしょうか。また、精神科には行きにくいから嫌だなと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。てんかん科という標榜があれば抵抗なく受診できるのに、精神科という標榜だから自分は受けたくない、うちの子供は行かせたくない、と思っている方も多いのではないでしょうか。

 精神科では発作コントロール以外のことにも相談にのってくれます。また、最近の精神科の診療所は綺麗で明るく気持ちの良い雰囲気です。マスコミの影響もあり、気軽に悩みを相談に来られる方もたくさんいます。

 私は、名古屋市で心療内科・精神科・神経内科のクリニックを開業しています。愛知医科大学を卒業後、国立精神・神経センター武蔵病院で研修医として精神科一般の研修をした後、レジデントとしててんかん病棟で勤務しました。当時そこで勤務していた国立犀潟病院院長の大沼悌一先生、静岡県立こころの医療センター副院長の石田孜郎先生、そして国立精神・神経センター武蔵病院のてんかん病棟医長加藤昌明先生から御指導を受け、てんかん学について学びました。その後、愛知医科大学医学部神経精神科助手として勤務した後、国立療養所静岡東病院(日本てんかんセンター)で研修し、民間病院での勤務の後、平成10年5月、福智クリニックを開業いたしました。

 私が精神科医を志した時は、精神療法やカウンセリングといわれるものだけではなく科学的な精神医学つまり、薬、画像、脳波を積極的にとりいれた医療を行いたいと考えていました。大学卒業後、てんかんを知ったとき「これだ!」と思いました。脳波を読むこと、CT、MRIの画像所見、外科的な治療法を含めた治療法の検討、そして抗てんかん薬の検討。これらのみならず、眠れない、イライラするなどで困ったり、学校へ復学するにはどうすればよいのか、会社への対応はどうすればよいのかなどの社会的な問題の検討。これらはまさしく私が思い描いていた精神医療のスタイルでした。ただ単に発作をコントロールするのみでは本当の意味でのてんかん治療にはならないと思いました。

 現在、診療所には3つの診察室と50名ほど対応可能な精神科デイケア施設があります。デイケアには、看護婦、臨床心理士、PSWのスタッフがいます。午前9時30分から午後3時30分まで。主に午前と午後に分かれて日替わりのプログラムがあります。料理、木工作業、俳句会、トールペイント、押し花教室、ソフトボール、卓球などをやっています。10歳代から70歳代の方まで、てんかんの方以外では神経症の方、うつ病の方、精神分裂病の方、軽度の痴呆症の方など1日平均35名ほどの方が通所されています。家に閉じこもることなく、他者との交流の場を通じて、将来の計画を練っていきます。興味のある方は御連絡下さい。見学のみも受け付けております。

 私のできることで、てんかんの方をサポートさせていただきたいと思っています。