地域精神医療活動でコメディカルに求められる態度、知稚、技能
                                                               

松島義博

病院を中心と−した柵神医療活動から地域耕神医療活動への動き

メディカルモデルから生物心理社会及びスピリチャルモデル(Biopsychosocial 及び Spiritual Model)                  

医者中心医療モデルからチーム医繚モデル

地域精神医療に必要な地域資源
● 病院
● 外来精神診療所(ストアーフロント モデル)
● 中間施設:グループ・ホーム
● 自立生活住居      
● 作業所
● 就労施設
● ドラップイン・センター
● デイケア・及びナイトケアー
● 娯楽施殻

地域精神医療活動の目的
● 症状の安定
● リハビリ
● 生活の質の向上

チームの課題
● 現状の見立て
● 治療、リハビリ計画:長期、短期
● ニーズの確謬
● 仕事の割り当て
● 治療、リハビリ、ケアー・マネジメント計画の執行
● 治療、リハビリ、ケアー・マネジメントの経過報告
● 問題点の確認、解決法の報告

チーム・メンバーに求められている知識と技術
● 観察力
● 記録する技術
● 社会心理情報の集め方
● アセスメント
● 面接の知識と技術
● 交渉技術
● 顕著な精神疾患の症状
● 再発の兆候
● 地域資源の探索と獲得
● 危機介入法
● 転移、逆転移の概念
● 治療・援助境界の知識

観察力
● 病状の動き
● クライエントのストレンズ(内的資源)
● クライエントのニーズ
● 薬の効用と副作用
● 磨き上げるべき生活技術
● 人間関係
● ストレス、ストレス対処方

記録する技術
● 何を記録すべきかを知る
● 簡潔な記録の仕方、具体的な記録
● 記録情報は治療、リハビリ目的に関連した事柄
● タイムリーな記録
● 記録はクライエント、その家族、法廷召還の可能性が有る事を自覚する

社会心理情報の集め方
● クライエントが安心できる話の進め方
● 何時、何を、どの様にして質門するかを知る
● どの様な情報が治療、リハビリを進める上で必要かを知る
● 誰からどの様な情報を得るかを知る
● 治療経歴をしる

面接の知識と技術
● 安全な面接の場所
● 守秘義務とその限界
● 何時、何を、どの様にして聞くか
● 診断面接と治療面按の違い
● 観察力を高める
● クライエントの抵抗のパターンを知る
● 抵抗が有った時の対処法
● 転移と逆転移
● 共感性
● 反映を伴う面接(reflective listening)
● 面接の流れを知る
● 締めくくりをする

介入と治療
● 薬学治療
● 精神療法
● サイコソーシャル・リハビル
● ケアー・マネージメント
● 心理教育
● 再発予防

心理教育の範囲(統合失調症の場合)
● 原因と経過
● 症状
● 治療
● 薬物療法
● リハビリテーション
● 家族の役割
● 再発予防と再発の対処法

リハビリの治療戦略(E6)
● 薬で症状をコントロールする
● サポート・システムの構築と維持
● 症状を管理する技術を教える
● 失われた生活能力を補う技能を教える
● 個人固有の能力(ストレンズ)を最大に引き伸ばす

効果の高い(理想的な)心理社会リハビリテーションの特徴(E8)
● 一人一人のメンバーが自分のゴールを得ることが出来る様に工夫されている
● メンバーを暖かく迎え、いろいろな活動に参加しやすい環境を作っている
● 種々のサービスが受けられる様に組織されている
● 仲間同士が助け合うことが奨励されている
● 地域に出て実際にいろいろな役に立つ体験が出来るプログラムが仕込まれている
● 現在の生活能力に焦点をおく
● 幾つもの小さい段階をつけて、一度に一段ずつ勧めるプログラム
● 希望を植付け、勇気を出させ、自己評価を向上させるプログラム
● 病状悪化があっても対応でき、その間も援助を続ける
● 一生を通じてサービスを提供する

再渇技術の習得法(E15)
● 言葉を媒介とした習得法
● 行動や見真似を媒介とした習得法

サイコソーシャル・リハビリテーション
● 社交技術:挨拶の仕方、他者との付き合い方、家族内での大人同士の付き合い、地域の習慣
● 職業訓練:職業訓練前の技術と訓練、入社手続き、入社面接、同僚及び上司との交わり方
● 日課括軌:起床、睡眠時間、身の回りの世話、身だしなみ、服薬、一般健康管理
● 自立生活技術:家計、料即、皆‡い物、社会資淑の利用、交通機関の利用、娯楽計画、タイム・マネジメント、趣味の開発

ディケアですすめたいプログラム
● 太極拳
● 写経
● 巡礼
● お寺又はお宮の掃除など
● 瓦版
● 料理の本(レシピー)
● 新しいメンバーの紹介役
● 他のディケアーなどとの対抗試合・交流
● Project Return(当事者の自助グループ)
● 就労への動機づけ(○○キャンペーン)夕食会
● 就労サポート・グループ
● オープン・ハウス
● パッチワークの壁掛け

クライエントへの望まれる態度
● 謙虚である
● クライエントの自己決定権を促進する
● クライエントの自律心を促進する
● クライエントの自己効力感を高める
● クライ土ントの問越的行軌、思考、態度は問題を抱えている人生を一生懸命に生きようとしている姿である
● 距離を置いた援助
● クライエントのストレンズ(内なる資淑)を見分ける
● 援助の意味を知る

コ・メディカルに求められる態度
● マイクロとマクロ的視点を持つ
● 理想と現実の違いをしる態度
● 自分の人生で起きたあらゆる事がクライエントを理解する教材
● 人間性を深く知る態度
● 失敗をした時、成功したとき、振り返ってみる態度:失敗は新しい知恵を意織する機会であり、成功は新しい技術の蓄積である
● 横の繋がりをもつ、仲間との関係
● メンター(mentor)を持つ
● 遊びを知る事
● 他者を大切にするほど、自分を大切にする
● 犠牲になる事と献身的である事の違いを知る
● 燃え尽き状態にならない様に気をつける
● 自分の意見を持つこと
            



松嶋義博さんプロフィール

生年月日:昭和16年4月26日
職歴:1973年〜1985年 カリフォルニア州精神保健局でPSW
   1985年〜1989年Coastal Asian Pacific Mental Health Centerで臨床スーパーバイザー
1989 年〜2001年Coastal Asian Pacific Mental Health Centerの所長
   2001年3月 カリフォルニア州ロサンゼルス郡精神保健所、Coastal Asian Pacific Mental Health Centerの所長を定年退職
   2001年〜現在カリフォルニア州立大学ロングビーチ校福祉学科修士課程非常勤講師

2002年〜現在 アメリカ・カンボジア人協会(Cambodian Association of American) で臨床コンサルタント

資格:1976年 Licensed Clinical Social Workerの資格を取得
   1986年 Deplomate in Clinical Social Worker を取得

出版:@「アメリカ合衆国における守秘義務について」心理臨床学研究、vol12,No3,1994年12月号
A「米国カリフォルニア州における認定臨床ソーシャルワーカーについて」心理臨床学研究vol,13No,4,1996年2月号
   B訳書「精神分裂病の家族心理教育カリキュラム」星和書店、1999年
   C訳書「家族のための精神分裂病入門」星和書店2001年
   D訳書「統合失調症:カラー図版集(CD−ROM)2003年
   E訳書「統合失調症の家族教育方法論」星和書店2003年
   F訳書「再発予防のためのサイコエデュケーション」星和書店2003年

他の活動:過去12年日本の各地で公演。
講演内容 精神分裂病、気分障害、自殺への介入、カウンセリングにおける倫理、自我境界と治療境界、災害時におけるカウンセリング、十代の児童への関わり方、カウンセリングにおける初回面接、事例検討の方法、ケアマネジメント、ソーシャルワーカーに期待される事柄、モチベーショナルインタビュー、精神疾患と薬物乱用を併発している人への関わり方、精神分裂病の家族心理教育、精神疾患を患っている人を抱えている家族が出来ること、デイケアのプログラムの構造化、児童虐待、地域精神保健活動など。
アメリカでの講演内容 箱庭療法、アジア人に効果的なカウンセリングなど。