平成20年度顧問役を前年度に引き続きさせていただくことになりました、福智クリニックの福智寿彦です。
てんかん発作を止めることが最も大切なことでありますが、その次に大切なのがその方の「生活の質」であります。生活するためのお金はどうか、医療を受ける環境はどうか、困ったときに相談できる人はいるのか、寂しくはないか、生きがいはあるのか、楽しみは何なのか、そのような事つまりその人がその人らしく生きられるという事が大切です。
仕事が生きがいという人もいるでしょう、趣味を楽しみたいという人もいます。家庭を大切にしたいという人もいるでしょう。そのようにそれぞれの人が多様化した希望を持っています。では、それが選択できる自由な環境を作るためにはどうしたらよいのでしょうか。
皆が自分の希望だけを主張していたのであれば、楽なほうへ楽なほうへ、ずるいほうへずるいほうへ、ごまかしてごまかすほうへ、と進んでしまいます。それでは自由に生き方を選べる環境にはならないのです。
一部の人間が甘い餌や都合の良い事ばかりを言って多くの人を誘導すると、その後には大きなしっぺ返しとして多くの人は自由を選択できない環境に追いやられてしまいます。太古の昔から歴史がそれを証明しています。現在では、自分は多くの人の中には入らないと思っている人でもマスコミ等の情報操作により簡単に多くの人の中に入ってしまっています。第2次世界大戦後に豊かになった国はつらい経験をバネに物づくりという堅実な手法で復興した国ですし、アメリカは情報操作によりイスラム教との戦いに大衆を巻き込み資源の取り合いで今だに泥沼の戦争を続けていますし、安易な融資話で金利を稼ごうとした銀行のサブプライム問題で中間層をより多くの貧困層にしてしまいました。日本ではゆとり教育で教育が崩壊し、道路問題で生活の必需品が高値を続け生活を圧迫しています、このまま続くとアメリカ同様日本の貧困層も増える一方です。
アメリカでもEUでもこのままでは“まずい”と危機感が出てきて、国のトップが変わりつつあります。日本ではなかなか欧米のようにトップに優秀な人が現れて導いてくれるということは期待できません。我々一人一人が、日本の政治経済、世界の動向に無知無関心なのが最も罪なことです。それがすぐにでも身の回りのことに影響してくる時代になっているのです。皆が自分の生き方を選択できるような社会を作るためには世界の動向に目を光らせていこうではありませんか。
障害を持つ方、それに携わっている我々は特に大切な問題だと思います。私は、てんかんの方々、精神に障害のある方々そして多くの“まじめに生活の質を良くしたい”と思っている方々とともに、理想の社会を目指してがんばっていきたいと思っています。
今年もよろしくお願いいたします。