2019年11月22日

『不眠症インターネット講演会』での勉強会を行いました。

令和元年11月21日(木)福智クリニックにて『不眠症インターネット講演会』での勉強会を行いました。講師は高知鏡川病院睡眠医療センター所長 川田誠一先生で、テーマは『不眠症の新たな治療戦略』というものでした。

まずは不眠症の診断基準を振り返り、睡眠衛生の改善が大切であるという話をしていただきました。睡眠衛生とは良い睡眠を取るために必要な生活習慣のことです。朝の光を浴びること、起床時間を一定にすること、床の中で過ごしすぎないこと、長時間の昼寝をしないことなどです。特に日本人は不眠を感じたときに医師に相談するよりもアルコールに頼る傾向が強い国民性という話や、健康な人の睡眠時間は6~7時間が平均的である中不眠に悩む人はより長時間の睡眠時間を求めがちであることなどが印象的な内容でした。

また、起床時間の16時間後に眠気が来ることや高齢者の就床時間を遅らせる工夫(夕食時間を遅らせる、夕食後に楽しむ時間を作る等)、欧米の介護施設では夕方にヘッドホンで青春時代の音楽を聴くようにしている等の話もあり、当院で不眠に悩む方にも取り入れることができそうな話でした。

その後、具体的な睡眠薬の特徴や使い分け、先生の使用経験についての話がありました。睡眠薬であっても、投薬当初から終了に向けての目標を立てていくことも必要だという話がありました。その際に現在服用している睡眠薬がやめにくい種類のものであればやめやすい種類のものに変薬してから投薬終了を目指すという方法もご提示いただきました。

睡眠の生活習慣についての資料等もいただいておりますので、睡眠の改善について考えておられる患者様はよろしければ受付まで声をおかけください。

講演会・勉強会情報一覧

2019年11月20日

2019年11月18日

『第16回成人のためのてんかん診療フォーラムに参加してきました』

2019年11月9日(土)、ホテルメルパルクNAGOYAにて下記の講演が行われました。

特別講演1
『てんかんを持つ女性が安心して妊娠・出産するための支援』 
~正しい情報提供と、適切な薬物調整~

むさしの国分寺クリニック 院長 加藤 昌明先生

特別講演2
『けいれんするPNESについて』
愛知医科大学 精神神経科 教授 兼本浩祐先生

加藤先生の講演ではてんかんを持つ女性が安心して妊娠・出産するために必要な支援についてのお話をしていただきました。てんかんによる副作用、転倒やケガ、母体や胎児への影響など様々なリスクを避ける為に、妊娠の希望度・優先事項を医師と患者で確認しながら薬剤調整をすることで、患者さんにとって最適な処方を行うことが大切であると改めて感じました。

兼本先生の講演ではけいれんするPNES(非てんかん性心因発作)について再現した映像を用いながら説明をして頂きました。てんかん発作には起承転結がありますが、PNESにはないそうです。しかしてんかん患者の中で、1割以上占めており、けいれんしない発作などもあるため、判別することは難しいそうです。

よって判断するのが難しい場合には、救急搬送するという選択肢は間違いではないというお話がありました。その上で精神科職員として出来ることを考え、患者さんに寄り添った一歩先の対応が出来るよう日々勉強していきたいと思います。
また当法人ではすずかけクリニックにて、てんかん専門医による診察も行っております。ご気軽にご相談ください。

講演会・勉強会情報一覧