ADHD治療薬「グアンファシン」の勉強会を開催しました

令和5年1月26日、福智クリニック医局にてADHD(注意欠陥多動性障害)治療薬グアンファシンの勉強会を開催しました。

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは不注意、多動性、衝動性を中核症状とした発達障害です。具体的な症状としては、集中力がない、忘れ物やミスが多い、思いついたらすぐに言動・行動に移してしまうなどがあります。これらの特性や行動によって日常生活の様々な場面で困難を感じやすくなります。またADHDは認知機能や実行機能などに関わる脳の前頭前皮質が上手く作用せず、情報のやりとりが十分に行われていない可能性があり、遺伝的な要因や環境的な要因が複雑に関係していると言われています。

ADHDの治療は心理社会的治療や薬物治療があり、個人の状況に合わせて治療を行います

今回の勉強会でとりあげられたグアンファシンは、小児と成人(18歳以上)が服用できるADHD治療薬となっています。副交感神経を優位にさせるお薬のため、過活動の人は効果を感じやすいそうです。また、ADHDの方の中には、うつや不安障害などの二次障害を併発してしまうことも多くみられます。

服薬時間に関しては、眠る5時間前に服用すると効果を感じやすくなるとのことでした。

また、副作用として日中の眠気を感じやすい人が多いという報告もあります。飲み続けることで軽減される人もいますが、副作用など気になることがありましたら医師に診察でご相談ください。

ADHDの治療目標として、家庭や職場など普段の生活の中で感じている生きづらさなどを軽減し、自身の特性と上手く付き合っていけるようになることが大切です。その治療法の一つに薬物治療という選択肢があります。ADHDの治療薬は他にもありますので気になるお薬などありましたら診察でご相談ください。