2020年11月24日

当院通院中の患者様へ(発熱された場合の受診についてのお願い)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、発熱時の来院はご遠慮ください。発熱した場合の対応は以下のとおりです。

発熱した場合はPCR検査を実施している医療機関に受診いただく必要がありますが当院では、PCR検査は実施しておりません。
・当院以外にかかりつけ医(内科)等をお持ちの患者様はそちらの医療機関でPCR検査を実施しているかどうかをお問い合わせください。
・当院以外にかかりつけ医がない方は、当院まで電話でご連絡ください。検査のできる医療機関を紹介いたします。
発熱している場合、発熱後14日間、PCR検査陽性となった場合は、通院いただくことはできません。薬が足りない等でお困りの場合は、まずは電話でご相談ください。

大変な状況が続きますが、ご自身の体調管理に留意いただき、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

福智クリニック院長 北村 岳彦
電話:052-732-8300
 

2020年11月18日

アリピプラゾールLAI勉強会に参加しました。

令和2年10月8日福智クリニック医局にて勉強会を行いました。

この度、アリピプラゾールLAI(持続性注射剤)が双極性障害にも適応となったため、福岡大学の川嵜弘詔先生の『長期予後を考慮した双極性障害の治療戦略』についてお話を伺いました。

他の精神疾患と同様、双極性障害による社会的損失は大きく、再発に注意が必要な疾患です。その治療の一つとして、アリピプラゾールのLAIも選択できるようになりました。

他のお薬と同様、副作用(アカシジア:じっと座った状態を保持できない症状、体重増加など)に気をつけていかなければいけませんが、症状を安定させる維持期に有効であるお薬の一つです。また、LAIを使うことで、お薬の飲み忘れを防げる、内服薬を減らせるなどの良い点もあります。

病気とうまく付き合っていくためには、通院や内服をきちんと続けていくこととともに、心理教育(病気のことを知ること・辛い時の対処法を身につけることなど)も大切です。

当院のデイケアには、双極性障害の患者様も通所されており、スタッフや他の患者様と一緒に病気との付き合い方を考えていけるようなプログラムもございます。興味のある方は、診察でご相談下さい。

他の病院に通院されている方で当院デイケアを希望される方は、主治医の先生にご相談の上、ご連絡下さい。まずは一度見学していただければと思います。

2020年11月10日

漢方薬(便秘について)の勉強会を行いました。

令和2年11月10日、福智クリニック医局にて漢方薬(便秘について)の勉強会を行い、「大黄甘草湯」「調胃承気湯」「麻子仁丸」「潤腸湯」などの特徴を学びました。

漢方薬は、いくつかの生薬の組み合わせによって作られています。便秘の際に用いられる代表的な生薬は、大黄芒硝などです。一言で便秘と言っても人それぞれ体の状態は異なるため、その人に合った漢方薬(生薬の組み合わせ)を選択する必要があります。

便秘についてお困りのことがありましたら、「とにかくまず排便を促したい」「便秘だけでなく腹部膨満感や熱がこもる感じがある」「いつもコロコロした便しか出ない」「便秘や体全体(皮膚)が乾燥している感じがする」など具体的に診察で相談していただければと思います。

今回の勉強会を通して、目の前の症状だけにとらわれず、患者さんそれぞれの全体像をしっかり見ていきたいと改めて考えることができました。

2020年11月 9日

「成人のためのてんかん診療フォーラム」がweb勉強会として開催されました。

演題は、『脳炎とてんかん関連 Up to date』
神戸大学大学院医学研究科 脳神経内科学分野 教授
松本理器先生

『認知症とてんかんについて』
国際医療福祉大学成田病院てんかんセンター長
赤松直樹先生

松本先生の講演では、脳炎から起こるてんかん発作(自己免疫性てんかん)が近年注目され、これまで診断法が確立されてなかったが、病歴・症状・検査結果から2段階で診断するアルゴリズム※を作成し、事例を挙げて、診断までに至る大きな手ごたえを得、さらなる診断の確立へ意欲を示された講演でした。
≪アルゴリズム≫とは、明確な手順を組み合わせて作られているプログラムのことを言う。

赤松先生の講演では、認知症との鑑別が難しい高齢者のてんかん発作の症状として、短時間の健忘が見られる、一過性てんかん性健忘(TEA)があります。TEAでは発作性健忘だけでなく発作間欠時(発作がない時)においても特有の記憶障害が持続することがあります。これが認知症による健忘の症状との区別が難しいのです。

高齢初発てんかんと認知症を見分けるコツとして、周りの人に症状を聞く(行動や発作(健忘状態)を観察してもらう等)ことや、発作の前兆(同じ風景が思い浮かぶ等)がないかを思い出すことが重要です。

もしご家族に、認知症ではなく高齢者てんかんを疑う方がいましたら、できるだけ早い受診をお勧めします。
当法人すずかけクリニックでは、統合失調症やうつ病等の治療だけでなく、てんかん専門医によるてんかんの治療にも力を注いでいます。

何か気になる点などございましたら、当法人すずかけクリニックにご相談ください。

2020年11月 5日

パリペリドン勉強会を行いました。

10月27日(火)医局にてパリペリドンLAI(持続性注射剤)の勉強会を行いました。

日本における障害者雇用の現状として、精神障害者は約12%で、身体障害者や知的障害と比較すると少ないのが現状だそうです。また統合失調症患者を対象としたパリペリドンLAI(持続性注射剤)を2年間長期使用した方の調査において、治療開始1年後・2年後ともに就労率の増加・社会機能の改善などの効果がみられたそうです。

このように自分のライフスタイルに適した治療法を選択することは、リカバリーに向けて大切なことであり、地域移行定着に向けての第一歩をサポートしていく手段としても有効だと考えます

何か気になる点などございましたら気軽にご相談ください。