2022年6月29日

バルベナジントシル酸塩カプセル勉強会を行いました。

令和4年6月28日(火)福智クリニックにて遅発性ジスキネジア治療剤「バルベナジントシル酸塩カプセル」の勉強会を行いました。

遅発性ジスキネジアとは、自分ではなかなか止められない、止めようとしてもすぐに動いてしまうなど、自分の意思とは無関係に起きる運動をもたらす神経の障害であり、抗精神病薬などのお薬を使用することで発症することがあると言われています。

代表的な症状として、無意識に口をすぼめる、舌を動かす、口をもぐもぐさせるなどが挙げられます。また口や顔以外に、手が勝手に動いてしまう、足が動いてしまって歩きにくいなど、手足や体にも症状がみられることがあります。

人により発症する部位や程度は異なりますが、食事、会話、呼吸など様々な日常活動に影響を及ぼします。勉強会ではよくみられる症状をビデオでいくつか見させて頂きました。遅発性ジスキネジアの発症のメカニズムはまだ解明されていませんが、ドパミンに対する感受性が増大され、運動に関する情報が過剰に伝達されてしまい、自分の意思とは無関係な運動を引き起こしていると考えられています。

バルベナジントシル酸塩カプセルは過剰な情報伝達を抑制して、遅発性ジスキネジアを改善するお薬となっています。

日本では令和4年より発売となった新薬となります。

服用の際は条件などありますが、原疾患の治療を続けながら併行して遅発性ジスキネジアの治療が出来るそうです。まずは診察の際に医師や薬剤師などにご相談下さい。

2022年6月27日

福智会納涼会2022のお知らせ

福智会納涼会2022のお知らせです。

福智会納涼会2022のお知らせ日時:7月10日(日)
会場:吹上展望ホール

盆踊りや寸劇など様々な企画を用意しております。

お時間のある方はぜひご参加下さい。

プログラム詳細は写真にてご確認お願いします。

プログラム表は福智外来でも配布しておりますので

ご自由にお取り下さい。また、分からないことなどありましたら

気軽にお声がけ下さい。皆様の参加をお待ちしています。

2022年6月21日

片頭痛治療剤 ラスミジタンコハク酸塩の勉強会に参加しました。

令和4年6月15日福智クリニック医局にて、新しい片頭痛治療剤であるラスミジタンコハク酸塩の勉強会を行いました。

日本で片頭痛に悩まれている方は人口の約8.4%、900万人いると言われているそうです。しかし、実際に受診して治療を受けている方は、その内の40~50万人程度にしか過ぎないようです。

これまで、片頭痛が起きた時に飲むお薬としてはトリプタン製剤が主に使われてきました。通常の内服薬や点鼻薬、注射剤などいろいろな剤形があり、自分に合うお薬を選択しやすいのですが、痛みが強くなってからでは効果が出にくいこともあり、服薬のタイミングの難しさが課題と言われていました。

今回、発売されたラスミジタンコハク酸塩は、初めてのジタン系製剤で、セロトニン1F受容体に選択的に作用し、血管を収縮させずに頭痛を消失、改善することができるお薬だそうです。症状によって50mg~200mg/日まで使うことができます。しかし、お薬に慣れるまでには眠気やめまいなどの症状が出る方もいらっしゃるようです。

このように、片頭痛治療の選択肢が増えたことはとても良いことだと思います。そもそもその頭痛が片頭痛であるのかをきちんと相談された上で、治療をしていくことが大切です。頭痛でお困りの方がいらっしゃいましたら、診察にてご相談下さい。

2022年6月13日

ベンラファキシン勉強会を開催しました。

令和4年6月7日、福智クリニック医局にてベンラファキシンの勉強会を開催しました。

うつ病はセロトニンとノルアドレナリンが関与しており、セロトニンは抑うつ気分、無価値観などの不安症状に、ノルアドレナリンは集中力や活力の低下など意欲の低下に影響すると言われています。

ベンラファキシンは抗うつ薬の1つで、中枢神経や末梢神経に存在するオピオイド受容体に働きかけ、うつ症状などにアプローチするそうです。

またセロトニンを運ぶ役割をする物質である"セロトニントランスポーター"の占有率が高く、用量は37.5㎎から最大225㎎まで調整可能です。

低用量から服用することができ、不安障害やうつなどといった症状ごとに用量を調整することができます。

また、今回取り上げたベンラファキシン以外にも抗うつ薬はありますので、飲み合わせ・効果の感じ方・副作用などをふまえ、ご自身に適したお薬を選択して頂けたらと思います。

お薬のことで気になることがありましたら、診察で医師にご相談下さい。